Trading Philosophy

トレンドフォローが基本戦略。その中の短期逆張りを基本戦術とし、グランビルの法則と酒田五法を組み合わせたテクニカル分析を用いて投資スタンスを決定。売り立て買い立て両方を扱う。
取扱商品は個別銘柄・日経先物・225オプション。デイトレからスイング・ポジションまで、投資・投機期間は問わない。ただし、ポジション前に決めた期間の変更は行わない。

テクニカル分析の信頼度

テクニカル分析は短期の需給を予想するための帰納法的分析手法と考えられます。帰納法には枚挙の有限性という欠点があるため、帰納した結論(帰結)は必ずしも真理ではなく、ある程度の確率を持った予測に過ぎません。
株式取引においてデタラメに仕掛け・手仕舞を行った場合、その勝率は50%・損益比率は1となり、ナウザー・バルサラの破産確率表によれば99%破産する計算になります。帰納法の限界はそのままテクニカル分析の限界だと考えられますが、少しでも確度の高い事例収集と解析を用いることによって、勝率を70%・損益比率を2に近づけることは可能だと考えています。

テクニカル分析の基本的な考え方

① トレンドは止め足が決める。
ザラ場踏み上げや投げといった、トレンド転換を意識させるような急激な値動きがあったとしても、それ以前のトレンドが継続するときは引けにかけて調整されることが多い。トレンドラインを止め足を用いて作成することによってノイズを排除して確度の高いトレンドを意識することができる。
② あるトレンドは、それより長期のトレンドの影響を受ける。
③ 株価はトレンドの影響を受ける。
ザラ場中の株価は日足ベースで作成したトレンドラインの下値支持線・上値抵抗線といったトレンドライン上下限で反発・反落することが多く、また日足は週足ベースで作成した下値支持線・上値抵抗線での反発・反落となるケースが多い。
④ トレンドは短期から長期へ波及する。
トレンドを転換させる動きは、より短い時間軸から長い時間軸に伝搬していくことが多い。
逆に言えば、短期のトレンド転換シグナルを発生させない長期のトレンドライン突破はダマシとなることが多く、その足の引けにかけて調整される可能性が高い。
⑤ 窓はトレンド決定に重要な役割を果たす。
窓には節目(トレンドラインや大台)に対して、これを超えて寄り付くもの(節目跨ぎの窓)とこれを超えず寄り付くもの(節目を跨がない窓)の二種類存在する。節目を超える寄り付きは新しいトレンドを形成する切っ掛けとなる可能性が高く、一方節目を超えない寄り付きは短期的に強い(窓方向の)トレンドを発生させる可能性はあるものの、近い将来(その足または数本足後)に埋め戻される可能性が高い。
また日経平均現物チャートにおいて週足ベースでの窓はほとんど存在せず、週初窓空けの寄り付きは止まりを待って逆向かいの急所となる可能性が高い。
⑥ テクニカルシグナルはトレンドを肯定するものほど信頼性が高い。
トレンドラインの下限における反発シグナルや上限における反落シグナルなどのトレンドを肯定するテクニカルシグナルは信頼性が高い。
⑦ テクニカルイレギュラーはファンダメンタルズ要因を含む可能性が高い。
トレンドライン上限において反落シグナルを出したにも拘らず、すぐに上抜ける動きになるといったテクニカルイレギュラーは、ファンダメンタルズの変化要因を含む可能性が高く、新しいトレンド形成の切っ掛けとなる可能性が高い。

基本戦術

① より長期のトレンドから短期のトレンドに向けて、現在の日経平均株価がどんな水準にあるか、またどんなレンジを取りうるかを確定していく。
デイトレードからスイングトレードのタイムスパンでは、週足チャートから日足チャートに向けてトレンド推定およびレンジ確定の作業を行う。この作業によって、その週内に取りうるレンジを確定させ、その日一日に取りうるレンジを確定させる。
② 日足の組み合わせによって将来の短期需給を予想する。
トレンドライン上下限におけるはらみ線は確度の高いトレンド転換シグナルであり、また中段における放れ並び線は同方向への強いトレンド発生を示唆する線でもある。同様の解析(現在の株価水準と日足の組み合わせ)によって将来の短期需給を予想する。
③ 節目窓空けの動きはトレンド転換の可能性を考える。
節目窓空けの動きはトレンド転換の切っ掛けとなる可能性があり、今までのトレンドラインを変更する必要があるかもしれない。その日の引けまでの動きを注視し、新しいトレンドラインを作成することもある。
④ 原則として導き出されたレンジの上限・下限の保ち合いに対して仕掛け・手仕舞を行う。
デイトレードでは、原則としてその日取りうるレンジの上限・下限での保ち合いに対して向かいの仕掛け・手仕舞を行う。
⑤ レンジ端の保ち合いに対しては1/3〜1/2、それ以外の場所では1/5程度の売買を行う。
利が乗った状態での思惑通りの動きには玉を乗せていく。ただしその場合も仕掛けを超える玉は建てない。
⑥ 自信を持ってエントリー出来ない時は手を出さない。
⑦ 思惑を外れたら速攻損切り。
損失に対して寛容にならず、また自分の立てたシナリオを外れる動きがあれば、すぐさま手仕舞を行う。
一方で自分の信念に従った売買による結果損失は意味ある損失として許容する。100%の勝率を目指す必要など存在せず、自分の軸を確立した取引にこそ勝ちへ繋がる道がある。