« 目先底入れ | メイン | 6月5日 寄付き前 »

2006年06月03日

6月第1週

月曜寄付き 16,110円
高値    16,110円
安値    15,260円
金曜引け値 15,780円
前週比   -190円

金曜日はセリングクライマックスから500円戻し、底値を確認した事でセンチメント向上、後は上値を追うだけと強気になりたいところですが…週足から見てみましょう。

2006Y06M03D 142632968-2

4本連続の陰線、そして三羽烏です。13wMAに続いて26wMAも上昇から横ばいへと変化。ただし、二週続けて下ヒゲの長い陰線となっており、先詰まりも感じる形。売り方勝利の利食い真っ最中という雰囲気です。
今週は下ヒゲで39wMA,-2σとも割り込み、リバウンドしたものの次の目処に向けて下げる可能性を強く残しています。パラボリックは売り継続、MACDは対シグナルマイナス乖離拡大。ストキャスティクスは底打ちから反転を臭わす動きながらRSIはまだ下げ余地を残す形。
テクニカル的には積極的に新規買いポジションの取れる形ではありません。続落か、良くても自立反発の域を出ない形。せいぜい売り玉を買い戻す程度でしょうか。でも指をくわえて大底を待つ必要はありません。日足を見てみましょう。

2006Y06M03D 142740156-2

金曜日は大出来高の下ヒゲ陽線、陽の大引け坊主です。セリングクライマックスからの大反発。弱いと見て空売りしていた向きの買い戻しも入って後場の上昇は凄いものがありました。
引け値で5dMA,10dMAを越え、窓埋めまでもう一息です。ボリンジャーバンドの-2σにタッチしての反発、MACDはシグナルタッチの後プラス乖離拡大、パラボリックは買い転換、ストキャスティクスはGC直前と下値不安の少ない反発シグナルを示しています。
中でも注目すべきはRSIです。

Gyakko

約2週間分の日足とRSIを抜き出したものです。日足では下値を切り下げているもののRSIは下値を切り上げています。この現象をRSIの逆行現象といい、相場の転換期を示すと言われています。モメンタム系指標であるRSIが下値を切り上げるという事は市場のセンチメントは上向きになってきているということです。にもかかわらず日足が下値を切り下げているのは、相場のモメンタムに逆らって無理矢理売り叩いていると考えられ、近く売り方力つき反発を示唆すると考えられます。ここ金曜日にきて日足は底入れから反発シグナルを出している事から来週こそは戻りが期待出来る形であるといえます。

ここまでの考察から、週足では続落かよくて戻りを叩く形と見て取れるものの日足は目先反発が期待出来る形であり、目先戻りを試しつつ止まればまた売りに戻される展開となるものと予想します。問題はどこまで戻るのかということですが…

週末のアメリカ市場を見てみましょう。ダウは前日に付けた陽線にはらむような十字陰線で3日前の大陰線の中での動き。ナスダックは高寄りしたものの下ヒゲを付けながらの小さなかぶせ陰線。どちらもMAに頭を抑えられた形で方向感が掴みにくく、強いて言えばやや弱気といったところでしょうか。
どうやらバトンは日本市場に渡されたようです。ここでそれなりに強いところを見せておかないと需給悪化に拍車がかかって連鎖的に大暴落なんてことにならないとも言えません。CME日経先物の先週末清算値は大証終値比25円高の15,815円、日経225現物終値からは45円高で、ちょうど直近の窓上限にあたる位置です。まさに正念場ですね。この2週間、中途半端に高い位置に持ち上げられて戻り売りの餌食になってたことに比べればマシってところですか。

もう一つ来週の相場で忘れてはいけないこととして来週金曜日はMSQ日であるということがあります。ここしばらく「もう上がるだろう」という思いとは裏腹に下がってきた相場ですが、これは直近のモメンタムに反してそれ以上に売り込んできた勢力があるということです。さらに目先の下落に付いて下値を売り叩いてきた短期筋も少なくないという事でもあります。
そこにきて金曜日のような動きがあると直近下値を売り叩いてきた向きには厳しい相場環境になります。なんてったって来週末には先物・オプションが強制清算されるのです。いくら先行きの相場環境が下向きだと言っても次に下がってくるまで塩漬けておく事ができないのです。となると損失覚悟で先物を買うしかなくなり、踏み上げ相場となります。
そのときに最初の目安になるのが16,100円近辺です。オプション取引ではインザマネーになってもプレミアムが上昇しにくいATM近辺で、建玉の反対売買が多く行われます(もっともこれがプレミアムの上昇を抑えてるとも言えますが)。それに連れて先物も上下し、また現物もしかりという動きになるため(特にSQ日近くの)大台近辺では値動きが荒くなるということが起こります。それを振り切ってさらに上にいくためにはATMから+100円ぐらいの上昇が必要です。
そうです、ちょうど今週月曜日寄り付きが直近高値である16,110円です。これは意識せずにはいれないラインです。そこを超えれば160コールを買ってる向きは反対売買による利益確定ではなく、先物を買い上げさらに利益を乗せようとし、我慢しきれなくなった売り方は損失覚悟の買い戻し、また160コールを売ってた向きは損失を少しでも減らそうと先物を買ってヘッジをかけようとするでしょう。そうなるとまさにお祭り騒ぎの踏み上げ相場です。
これは目先のセンチメントが最も強い場合のシナリオです。他にも意識すべきラインや起こりうる出来事はたくさんありますが、あまりにも長くなるので割愛します。

「相場は困ってる人をより困らせる方向にしか動かない」。今一番困ってるのは誰でしょう?来週一番困りそうな人は誰でしょう?今わかってるのは、高値掴みで困ってた買い方の一部は金曜日に退場したという事だけです。
そしてもう一つ、忘れてはいけない格言は…「踏んだらしまい」。

投稿者 ronjin : 2006年06月03日 14:47


トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://stockcharts.jp/MT-3.2-ja-2/mt-tb.cgi/51

コメント

コメントしてください




保存しますか?