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2007年03月11日

3月第2週

月曜寄付き 16,992円
高値    17,246円
安値    16,532円
金曜引け値 17,164円

月曜寄付きランニングギャップで始まった一週間でした。一時16,500円水準まで下げたものの、やはり週足ランニングギャップは発生せず、週末にかけて窓を埋める動きとなりました。
週足では下寄り引けの下ヒゲ陽線。底値反発にも見えますが、ひとまず突っ込みから戻り一巡の動きであり、これをもって上昇確定とは言えません。

来週の見通しの前に、ウチにリンクしてもらってるマネポケさん経由で知った株・個人投資家の喫茶店というサイトを紹介しておきます。
このサイトは質の高い情報が分かりやすい図と文章で説明されており、書き手の非常に高い相場観が感じられます。私よりずっと長く相場とも接しておられ、その経験から発信されるエッセンスはとても勉強になります。ご覧になったことがなければ是非御一読をお勧めします。テクニカル分析入門に書かれている個人的定義に関してはまさに同感であり、以下の一文はテクニカル分析を考えるときの全ての基本であると思います。

過去の株価というのは個々の人間がとった投資行動の結果であり、人間心理が凝縮されたものと言える。特に市場の均衡状態が破られる時、人間がとる行動と言うのは常に一貫していている。

これは狭義にはテクニカル分析上重要なシグナルである保ち合い放れに関わる一文でもありますが、広義にはテクニカル分析全体の考え方、及びそれを基準とした投資(投機)技術の礎となるものです。私もいつか、これくらいの短い文章で、強く読み手に伝わる一文を書きたいものです。

それでは来週の見通しにいってみましょう。

3月第3週予想
予想上限 17,400円
予想レンジ 16,950円〜17,350円
予想下限 16,630円

まず最初にここ数ヶ月のチャートから、トレンドの転換点となった部分を見てみましょう。

2007Y03M11D

上のチャートにおいて四角で囲んだ部分がテクニカル転換点となった部分です。最後の一個はまだそれが転換点となるかどうかは分かりませんが、特徴的なシグナルの前兆となる可能性があるため記しておきます。
 四角1.は年末から上昇してきてもうそろそろ天井じゃないかなと思ったときに出たシグナルです。5,10,20dMAという3本の移動平均線を割り込んだ水準で出た並び陰線は、非常に強い先安感を感じさせる形です。翌日下放れすれば大幅安も考えられた線でしたが、予想に反して上寄りから上抜け→翌日も続伸となりました。翌2月14日(星1)、直近の高値を超えた寄り付きから陽線引けしたことから、この相場はもう一段の上昇が確定したといえます。またこのとき、dMAの収束から上放れとなったことも上昇加速のポイントとなりました。
並び陰線から上抜け上放れという動きはテクニカル的に異常な動きです。テクニカル的に異常な動きがあった場合、短期的には非常に強いトレンドを示しますが、その反動が大きくなる可能性が高まります。
 それが具現化したのが四角2.から後の動きです。四角1.の後18,000円を頭にした保ち合いから上放れとなったものの、波高き線(日足では分かりにくいですが)から上寄り引けの十字線→包み陰線と天井示唆線となっています。去年11月末から始まった上昇局面において包み陰線は必ずしも的確な天井示唆線とはなりませんでしたが、この日は前場hMAの収束から後場窓空けての下落という形となり、今までとは違う雰囲気が漂っていました。翌2月28日(星2)からの下落は皆さんの記憶にも新しいことですね。
 そして四角3.です。これは現在進行形の転換点(?)です。このチャートだけでは分かりませんが、この窓は週足ランニングギャップであり、週末にかけて戻して引けています。ひとまず戻り一巡の動きであり、この後さらに上値を追うか、再び下落に転じ二番底を試すかは現時点では断言出来ません。
ただ遅行線が基準線に接近しており(赤丸部分)、翌寄り付き(3月12日)でこれを超えてこないと、同水準が目先上値抵抗ラインとして機能する可能性が高まります。それを超えたとしても日足雲上限や日足基準線・転換線、25dMAなど上値抵抗ラインが目白押しです。ここまでの下落となった以上あっさり回復とはいかない気がします。もう一回は下値支持線であるB線を試す動きがあるのではないでしょうか。

とはいえ、日足からでは今ひとつどっちに振れるか分かりにくいため週足も見ておきましょう。

2007Y03M02W-1

 このチャートでの注目ポイントはα点です。これは先週の安値を遅行線の該当ポイントに記したものです。D線は去年6月の大底から続く週足引け値ベースでの上昇トレンド下値抵抗ラインです。先週の安値においてもこれを下回ることなく反発となった動きは(強いとも取れるのですがそれ以上に)調整不十分と取れる形です。
今回のような下落となった場合、その突っ込みが一回で終わることは稀であり、多くの場合は二番底を試す動きになります。その二回目の底が前回の安値を下回らず反発となった時、本格的なトレンド転換と判断されます。
今回は一度目の突っ込みで遅行線がD線を試したものの反発しており、少なくとももう一回D線を試す動きが予想されます。その水準は今後2〜4週間に16,500円〜16,700円(要は遅行線=D線となるポイント)となります。またその週における日足ベースでの突っ込み下限は実線のD'線に対する動きとなり、図示したように16,000円〜16,300円水準が予想されます。

以上の事柄から考えてみると、直近はひとまず日足雲下限までの下落が予想されます。前回安値を下回ることなくその水準で反発することとなればスピード調整から上昇となるでしょう。ただし、雲下限を割り込んで16,100円水準までの突っ込みも考えられ、その場合はあと数週間の下値固めから上昇へと移行するシナリオが考えられます。
もし16,000円をも割り込む動きとなった場合、週足終値ベースで15,600円水準までの下落も考えられ、その場合は数ヶ月の期間調整を経て、再び上昇へと向かうことが予想されます。それすら割り込むこととなれば上昇トレンドは終了します。2月高値を頂点に、多少の戻りを試しながら再び14,000円へと向かう動きとなるでしょう。

投稿者 ronjin : 13:47 | コメント (0) | トラックバック