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2007年03月09日

3月9日 放れ小陰線

大引け(17時20分)

日経平均 17,164.04 △73.73

今日のエントリは長いです。最近このサイトをご覧になった方もいらっしゃるので、これを機に私がどんな風に考えて取り引きをしてるのか、出来るだけ詳しく書いてみました。また昨日のコメント欄で窓についての質問があったので、その部分についても少し詳しく書いてあります。

 小窓を空けて安く始まった後場ですが、分足雲上限をサポートとして上昇。前場高値を捉えにいく動きとなりましたが、結局届かず反落。2時30分頃には雲上限を割り込むも、引けにかけて戻して雲上で終わっています。
 注目すべきは後場寄り窓空けて小安く始まったにもかかわらず、今朝空けた窓を埋めず反発となったことです。結果的に日足ベースでの上窓を下窓を持って埋めたという形であり、先高感を示唆しています。また上放れ小陰線は買い方出動・売り方売りきれずの線であり、勢力としては買い方の方が強い形となります。これらのことから「昨日の上げは本格上昇への序章か?」という宿題の解答は「本格上昇への序章だった」と言うことになります。
 「じゃぁもう下がらないのか?」というとそうでなく「3月5日安値の16,530円と昨日安値16,590円を結んだ下値抵抗ラインが出来上がった」ということになります。つまり日足雲下限を割り込んで、数ヶ月に渡る長い調整に入る可能性はかなり低くなったということです。
 次に短期的なトレンドを見てみましょう。今日一日の動きは、結局17,100円〜17,250円の三角保ち合いとなっています。10時20分頃を高値・後場寄りを安値とした三角保ち合いです。時間を追うごとに上値切り下げ・下値切り上げの形となっており、強弱感対立した保ち合いの煮詰まりを感じる形です。
 ここでの注目点はhMAの収束となります。暴落直前の2月27日の大引けエントリにも出てる形です。hMAの収束とは即ちボラティリティの低下を意味します。ボリンジャーバンドが収束することにも繋がりますね。ありきたりな言葉で言えば市場エネルギーが行き場を求めて力を溜めているとも言えます。
 買い方も売り方も存在するのに値段が動かないと、両方とも利益確定もロスカットも出来ないままにらみ合いになります。ここで何かの切っ掛けて窓を空けて寄り付くと、ボックス取り引きの限界を超えることとなり、一方向への大きな値動きとなります。これが保ち合い放れです。その保ち合いの度合いを計るのにボリンジャーバンドを使う手もあるんですが、私は経験的にボリンジャーバンドより正確なMAの収束度合いを用いています。
 そんなわけで月曜寄付きで今日の引け値のどちらに、そしてどれくらいの値幅を持って寄り付くかが短期的なトレンドを決める手がかりになります。もしその保ち合い放れが下であり、かつ寄り付きが17,100円を下回ることとなれば、分足にとどまらず日足ベースでも窓を空けることとなります。この窓が月曜日中に埋めなかった場合は打ち返しの窓となり、今日の上放れ陰線の上昇シグナルを打ち消すものとなります。いわゆる捨て子線、目先天井示唆のシグナルですね。

 もの凄く長くなっていますがもう一息。後場取り引きにおいても窓の意識が重要な指標となりました。上述したように、後場は窓を空けて安く寄り付いています。つまり前場半日足を捨て子線にする寄り付きです。もし、この寄り付きが節目(今日の場合は前日終値と分足雲上限が同水準であったため17,090円となります)を下回っていたならば、成り行きの追撃売りとなります。
 しかし実際はそこまでは安くなく節目を上回ったものだったため、まず寄り付きでは様子見となりました。ここから節目を試して反発となれば売り玉買い戻しとなります。少し意外だったんですが今朝空けた窓を埋めることなく(節目を試すことなく)上昇の動きとなったため、これは前場高値を超えるかもしれないと考えて現物17,140円水準(先物17,100円)での買い戻しとなりました。
 その後上昇するも前場高値を超えることなく反落となったことから三角保ち合いであることが意識されます。その時点での短期下値サポートラインは現物17,194円(先物17,140円)でした。2時過ぎにこれを割り込んだのを確認して先物の戻り17,130円での売り、持ち越しとなっています。
 保ち合いの煮詰まりから月曜寄付きでどっちに振れるかは五分五分です。にもかかわらず売り玉を持ち越したのは、30分足MACDの陰転が材料になっています。MACDは実線に対してやや先行性があり、保ち合いの中でこれが陰転すれば連れて下落へと転じる現象がしばしば確認されます(ただしこれは、より大きなトレンドを短期のトレンドがフォローしている場合です)。このことが持ち越しの判断基準となりました。
 日足MACDはボトムアウトしてイーブンレベルに接近しています。このことからは、日足終値ベースでのもう一段の上昇か、現水準での保ち合いを示唆しています。そう考えると月曜寄り付きで保ち合い下放れとなったとしても、引け値ベースでは17,100円水準となる可能性は低くありません。今日の売り玉はどっちに振れたとしても月曜日の比較的早い時点で買い戻すことが予想されますね。

前引け(11時40分)

日経平均 17,145.59 △55.28

さすがMSQというか、今日は先物と現物のチャートが違いすぎます。ちょっと長くなりますが別々に書いておきます。
まず現物からいきます。寄り付きで戻り目処17,210円を超えて寄り付いた後は17,200円を底にした動きとなりました。10時過ぎまではその水準で頑張っていたんですが、先物の下落に伴って前引けにかけて下げています。今朝の窓は30分足ランニングギャップです。短期的(足で2〜3本)には強い上昇を示唆しますが、一旦トレンドが止まると窓埋めに動く可能性の高い窓となります。上値を積極的に追う動きとはならず高値保ち合いから下落に転じたため、ひとまず今朝空けた窓を埋めるまでの下落が予想されます。とはいえ引き続き短期上昇トレンドには乗っており、また窓埋め水準(17,090円)は後場寄り時点での5分足雲上限となるため、ここで反発すれば足場を固めた形となり前場高値を抜く動きも期待されます。
次に先物ですが、これは安寄りから一時17,200円までの上昇、反落となっています。珍しく現物が先物より50円以上高く保ち合ったため、(普通は先物に引っ張られて現物が下げるんですが)先物が現物に引っ張られる形での前場前半の上昇となりました。現物同様先物も直近の窓を埋め、目先戻り一巡といった雰囲気が漂い始めています。

今朝は迷いました。なんせ先物が現物より常に50円程安かったため、どっちに引っ張られるか分からなかったです。結局、前半は現物有利・後半は先物有利な雰囲気でしたが、こんな時はどっちか無視するに限るってことで、現物を無視しました。
先物の二空窓埋め水準は17,160円であり、前場この水準で一時保ち合ったため保ち合いの高値17,170円売り指し、約定。その後一旦17,200円まで上昇となりましたが、日足雲上限(17,330円)までは付き合うつもりでスルー。反落の動きとなったものの17,100円水準での反発が視野に入っていたため付いていけず、となんだか微妙に上手いんだか上手くないんだかという前場でした。結局含み益を持ったまま持ち越しとなったので良かったと思うことにします。
後場はとりあえず現物17,090円を割り込むかどうかですね。これを割り込めば17,000円までの下落は想定されます。17,000円を突っ込めば利確買い戻し、17,090円を割り込まず反発となれば17,150円まで我慢します。


寄り付き前(8時40分)

NYダウ 12260.70 △68.25
NASDAQ 2387.73 △13.09
CME225 17100 △30(3月もの)
      17070 △50(6月もの)
外資系13社の寄り付き前注文動向
売り3840万株、買い3970万株
差し引き130万株の買い越し

NY市場は続伸。ダウ・ナスダック共に上値下値共に切り上げる動きとなりました。ただ現時点では突っ込みからのテクニカルリバウンドの域を出ません。買い方は怖々、売り方は一旦利食いから様子を見てる雰囲気がありますね。まだまだ下値覚えも強く上げてもう一段でしょうか。ダウの12,330ドル・ナスダックの2,410ポイント水準が戻り高値として意識されます。
CME225先物は小幅高での返り。ひとまず週足ランニングギャップを埋める動きから17,210円水準までの上昇は意識されますが、問題はその後ですね。17,210円は直近高値安値から導き出した38.2%戻り水準です。ちょうど窓埋めから3月2日終値水準に相当することから、この水準が戻り高値として意識されます。

窓埋めから17,200円水準で保ち合えば戻り高値を確認して売り建てで臨もうと思っています。窓を埋めない下落から17,000円を底に反発の動きとなれば窓埋めを目指した買い建てで臨みます。
ひとまず今日のレンジを17,000円〜17,200円としてボックス売買、それをしっかり突破する動きには付いていこうと思っています。

投稿者 ronjin : 08:36 | コメント (4) | トラックバック