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2007年03月14日

3月14日 雲下限到達

大引け(16時10分)

日経平均 16,676.89 ▼501.95

 後場小安く寄り付いた後、一旦戻りを試す動き。5分足基準線に頭押さえられて16,700円水準での保ち合いから下抜け16,630円水準まで。その水準は日足雲下限水準であったことから一気に割り込む動きとはなりませんでした。現物は引けにかけて底値反発を見越した買いが入っていますが、現物引け後の大証先物は売られ、今日の安値で引けています。
 ひとまず底値到達といったところですが、これをもって二番底確認かどうかは分からなくなりました。ここで問題になるのは今日空けた窓です。日足雲下限への到達が、一昨日から戻りを試しつつ陰線を連ねての到達であれば、高い確率でダブルボトムから反発局面への移行が予想されたのですが、一昨日・昨日と高値保ち合いから宵の明星と天井示唆線を付けて、今日大きく下放れした寄り付きからの到達ではそうは言いきれません。
 寄り付き下放れから買い気乏しく続落した動きは相当弱いです。にもかかわらず今日の動きからは投げが出切ったとは言えません。多くの投資家が雲下限を底値と見て、売るのを我慢してるように見えます。もしこれが窓空けではなく、昨日引け水準からのザラ場下落であれば、目の前での下げに狼狽した買い方が投げたのでしょうが、大きく下放れたために逃げ場を失ったように感じます。
 もし明日(特ににザラ場で)今日の安値を下回ることとなれば、そういった買い方の心の支えであった日足雲を割り込むことになります。その時は投げ加速から底値圏での大陰線となって大底となるかもしれません。その後金曜日にかけて16,550円水準まで戻せば、週足終値ベースでの下値抵抗ライン到達となり、大きな上昇トレンドにおける押し目終了となる可能性が出てきます。このシナリオとなった場合、より大きな上昇トレンド継続のために明日許容出来るザラ場安値は16,130円、引け値で16,290円水準となります。

後場下寄りから反発の動きとなったため、今ひとつ下げ切ってないなとは思ったものの16,630円利確買い戻し。その後先物16,650円水準での保ち合いから下抜けた後の戻り16,610円での打診売り、持ち越しです。
もしここが底値で明日反発となったとしても、現物寄り付き16,950円を超えない限り16,700円水準までの押しが想定されるため、(昨日までの下値目処での引けではありますが)売り持ち越しとなりました。
前引けエントリで触れた30分足MACDは引けにかけてイーブンレベルまで戻ってきています。明日現物寄付きで16,720円を超えればLC買い戻し、突っ込めば(最大で)16,150円水準での利確買い戻しを予定しています。

前引け(11時40分)

日経平均 16,666.80 ▼512.04

17,000円を下回る寄り付きから、いいところなく続落の動き。3月8日安値を下回って、日足雲下限まで後一歩というところまで落ちています。ここまで落ちればまずは雲下限を試す動きとなりそうですが、そこで反発となったとしても16,900円を上回ってくるのは難しそうです。
昨日質問があったので、今日の前場を分足MACDを使って解説しておきます。昨日のコメントで30分足に対してMACDを使ってると書いたんですが、ウソでした。5分足にも使ってました。私は分析に一目均衡表を使うので、移動平均線の代わりにMACDを使っています。MACDは足の終値ベースで計算されるため、一目均衡表の遅行線と組み合わせて使うのがコツです。

まずは5分足チャートから見てみましょう。

2007Y03M14D-5M-2

このチャートの注目点は、ボトムアウトからイーブンレベルへと戻るOSCIに対して、遅行線が右肩下がりになっているところです。買い手不在のまま、降りてくる移動平均線に上値を押さえ込まれて続落している状況が見て取れます。図の星印のところが売りの急所となっています。切り上がってきたOSCIがプラス領域に転じる直前に実線が下抜けているため、シグナルに押さえ込まれて下げ足を広げる展開が予想された瞬間です。
ただ実際はOSCIはプラスに転じ、少し上昇しています。値を切り下げながらOSCIがプラス領域で上昇することは稀なのでちょっと不思議なんですが、おそらく寄り付きから急ピッチでの下げとなったためではないかと考えています。

次に30分足チャートを見てみましょう。

2007Y03M14D-30M-1

こっちのチャートは移動平均線が表示されています。hMAが収束と乖離を繰り返していることが確認されますね。これを使って保ち合い放れを確認したり戻り目処を見積もったりします。
今回はMACDに焦点を当てて見てみましょう。OSCIがボトムアウトから上昇してることが見て取れます。この水準でボトムアウトすれば、ひとまずイーブンレベルへの動きが予想されます。ただし、イーブンレベルへの動きが株価の上昇に直結しないことは上の例からも明らかです。前引け際に5日前の安値を下回ったこともあり、この水準が上値抵抗ラインとなる可能性もあります。後場から明日前場にかけてOSCIのマイナス乖離を縮小しながら、現水準を維持する可能性も低くありません。

前引け際に5分足MACDのOSCIは反発していることから、後場寄り5分足転換線を上回る寄り付きとなれば、5分足・30分足トレンドは(MACDを基準にすれば)共に上昇トレンドとなり、5分足OSCIはマイナスに転じることなく二番天井に向かう可能性が出てきます。しかしながら、より大きなトレンドは明らかに下げトレンドであり、上昇したとしても雲下限16,900円水準が精一杯だと考えられます。

前場買い戻し場なく追撃売りの展開でした。上図5分足で星を付けたところの直前、先物17,750円で追撃売りです。後場5分足転換線を上回る寄り付き、日足雲下限での反発の動きとなれば利確買い戻しに動きます。


寄り付き前(8時40分)

NYダウ 12075.96 ▼242.66
NASDAQ 2350.57 ▼51.72
CME225 16790 ▼340
外資系13社の寄り付き前注文動向
売り3910万株、買い2170万株
差し引き1740万株の売り越し

NY市場は大幅反落。寄り付きから弱く、保ち合いを下抜けてからはいいところなくズルズル下げています。日本市場同様フィボナッチ38.2%戻しの戻り一巡局面からの下落となったわけですが、ちょっと下げ過ぎです。投げが出切って2番底形成となったのか、更なる下値探りの動きとなるのか現時点では断言出来ません。
CME225先物もNY市場の動きにつられて大幅下落での返りとなっています。現物寄り付き17,100円を下回ることはほぼ間違いなく、同水準を下回った寄り付きとなれば過去三日分の日足はアイランドリバーストップ(IRT)となります。2月28日からの下落もIRTからの下落であり、直近二回目のIRTとなれば下値は雲下限にとどまらない可能性もあります。

現在の大証先物気配は16,760円となっています。現物換算では16,800円どころでしょうか。先物が現水準で寄り付けば現物寄り付きは17,000円を割り込むことも考えられますね。IRTとなった場合、直近の上昇シグナル(3月9日上放れ小陰線)はキャンセルされます(3月5日-8日の安値を結んだ下値抵抗ラインが消滅します)。
雲下限16,630円水準が底値として機能するかどうか、今日の寄り付きからの突っ込みでここを下回ることなく反発の動きとなれば一旦売り玉利確買い戻しに動きます。その後戻したとしても戻り売りに押される可能性が高く、上昇が止まればすぐさま売りに回ります。

投稿者 ronjin : 2007年03月14日 08:46


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コメント

チャートがあると良いですね!良くわかります。有難うございます。

投稿者 マネポケ : 2007年03月14日 14:00

理解出来てよかったです。何かあればどんどん質問して下さい!

投稿者 ronjin : 2007年03月14日 21:38

今日も凄い値動きでしたね。
「ザラ場下落であれば、目の前での下げに狼狽した買い方が投げたのでしょうが、大きく下放れたために逃げ場を失った」・・・なるほど。
macdについて上辺しか解っていないので、実践で使われているronjinさんの解説はとても助かります。

投稿者 マネポケ : 2007年03月14日 22:47

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